DTP・印刷関係者向けのDTP情報サイト「DTPサポート情報blog」を運営している吉田印刷所(新潟県五泉市、吉田和久社長)はこのほど、主に同社のサイト閲覧者を対象に「DTP作業のメインで使用しているOS」についてのアンケート調査を実施し、結果を発表した。
OSの選択肢は、Mac OS X、Mac OS 9、Mac OS 8、Windows Vista、Windows XP、Windows 2000の6つで、同社のサイト閲覧者にアンケートのウエブサービスを利用して「DTP作業のメインで使用しているOS」について無記名方式で回答された。
アンケート結果は次の通り(投票数は948票)。
圧倒的にMac OS Xが多いが、MacとWindowsの使用率で見ると差は小さい
1位=Mac OS X(39・5%)、2位=Windows XP(25・7%)、3位=Windows Vista(19・5%)、4位=Mac OS 9(12・9%)、5位=Windows 2000(2・0%)、6位=Mac OS 8(0・4%)
1位は約40%の得票で「Mac OS X」となった。
これは以前からDTP・デザインのクリエイティブ分野はMacで行われていることが多かったので、継続してMacを利用し、OSもMac OS Xに移行していったと考えられる。
DTPでは欠かせないIllustratorやPhotoshopもMac OS X対応のバージョンはIllustrator 10・Photoshop 7世代からCS4まで5つのバージョンが対応している。
画像などの大きなファイルサイズを扱うPhotoshopでは特に高速なCPUと潤沢なメモリ環境が必要になる。
一方、Mac OS Xではメモリの最大搭載量も数ギガバイトと従来のOSより格段にメモリ環境が改善されていることもMac OS Xが選ばれる大きな要因と考えられる。
2位は約25%の得票で「Windows XP」となった。
Windows XPも基本的に一般販売は終わっているが、オーダーメイドのPCを購入する際にWindows XPが選べる事情やWindows Vistaにアップグレードしなくても格段問題がないという事情もあり、多くの方々がDTP用途で使用されていると考えられる。
また、例えばAcrobat 6・0 ProfessionalやIllustrator CSではWindows Vistaで起動させようとすると、互換性に関する警告が表示されたり、画面描画のWindows Aeroの機能が使用できなかったりと、現行バージョンではないソフトウエアを使用する場合にも、Windows VistaよりWindows XPの方がより適切な場合もある。
ソフトウエアを現行バージョンへバージョンアップ・アップグレードをしていない場合は、Windows XPを選択する(もしくはWindows Vistaにアップグレードしない)ことにも合理性がある。
さらに、Windows XPを使い続ける理由としては、他にもWindows Vistaにアップグレードした時に周辺機器が正しく動くかどうかが分からないということも考えられる。
3位は約20%の得票で「Windows Vista」となった。
Windows Vistaは2007年1月のリリースで、既にリリースから2年が経過した。現在発売されているOSであるため、特にOSを指定せずにPCを購入するとWindows Vistaになるため、ある程度の使用比率にはならざるを得ないと思われる。
今後はWindows XPからWindows Vistaへの移行が進み、この約20%の使用比率からWindows Vistaの割合が増えていくことが予想される。
Windows Vistaではエクスプローラーが改善されていてフォルダの扱いが簡単になっていたり、ライブアイコン機能でファイルの内容の識別か簡単になっていたり、フラッシュメモリ(USBメモリなど)をキャッシュとして利用し、パフォーマンスを向上させたりなどの作業の生産性が向上するための仕組みが追加され、便利になっているが、やはりリリース直後のソフトウエアや周辺機器対応の混乱や「とにかく遅い」というイメージが植え付けられてしまったのでWindows Vistaへの抵抗感があると思われる。
4位は約13%の得票で「Mac OS 9」となった。
以前、吉田印刷所で行ったアンケートでも「Illustrator 8」をよく使う人が3割という結果もあり、Classic OSを利用されている人はまだ多いと考えられる。
Mac OS Xに比べて、いろいろな作業を同時進行しづらいというOS上の制約があるのが難点ではあるが、ソフトウエアをバージョンアップすることがなければ、Mac OS 9(Classic OS)での作業を止める必要性があまり出てこないので、Mac OS Xにバージョンアップすることなく使用していると考えられる。
今後はMac OS 9が動作するMacをどうやって確保していくかという点が問題になってくると思われる。
OSとして見てみると、Macが53%程度、Windowsが47%程度とかなり拮抗している。
以前であればDTPといえばMacであったが、現在ではそうではなくWindowsも選択肢として十分にあり得るということが言える。
同社の顧客のデータでも最近はWindows版のIllustratorやInDesignで作成されているということも数多くあり、DTP≠Macということを実感しているという。
特にデザイン会社などではなく、メインのシステムがWindowsで組まれた会社でデザインなどを内製化している場合に、何十台、何百台のパソコンの中で1台、2台だけMacをデザインするためだけに導入するというのはシステム管理の面から見て難しい点があるために仕方なくWindowsを選択するということも考えられる。
【アンケート概要】
▽アンケート期間=2008年1月19日―2009年2月18日
▽アンケート対象=主として「DTPサポート情報blog」のサイト閲覧者
▽アンケート方法=以下のページのウエブサービスによる回答(無記名回答)
問い合わせ先は同社、電話0250(43)6144まで。
【資料提供:吉田印刷所】