凸版印刷(東京都千代田区、足立 直樹社長)では、主に出版系(グラビア印刷)のプルーフ用に「PRIMOJET」を導入し、平成 19年より運用を開始。特に、東京の出版印刷拠点である板橋工場では、多数の「PRIMOJET」が稼働し、半数以上が出版印刷部門で活用されている。 凸版印刷の出版印刷部門では、雑誌・書籍・辞書など多様なジャンルの出版印刷物の制作をはじめ、特殊な造本や装丁、付録企画をはじめとするプロモーション、DVD制作といったハード面の対応に加え、広告企画の提案、出版社の資産を活用したアライアンスビジネス、紙メディアのよさを生かしつつ Web展開を図るデジタルマガジンや雑誌連動型の通販ビジネスなど、ソフト面においても、新ビジネス創出のための活動を積極的に展開している。こうした事業展開の基盤として、他社に先駆けて DTP環境の変革・最適化に取り組むとともに、企画・編集・デザインに関するノウハウを蓄積し、コンテンツのクロスメディア展開も視野に入れた誌面制作体制を構築している。 こうした出版印刷のワークフローにおいて、重要な課題になっているのが、色校正の最適化、クライアントへの品質保証の観点から、「信頼性の高いプルーフをいかに低コストで提供できるか」をつねに追求しており、その一環として、今回、「PRIMOJET」の導入を決定した。 「PRIMOJET」の採用に当たっては、主要用途として想定されていたグラビア分野のプルーフに対応できる広色域を持つこと、そして、優れた安定性とコストパフォーマンスが決め手となったとしている。 凸版印刷 情報コミュニケーション事業本部 情報系製造事業部 技術本部 技術 SE部の松林 繁樹 部長、杉下 栄康 課長は、導入の狙いと現在の活用状況、評価などについて次のように語っている。 「グラビア印刷の場合、オフセットに比べてかなり広い色域が必要になるが、従来メインで使用していた DDCPでは、その色域を完全にはカバーしきれなかった。ランニングコストや生産性などを考えても、インクジェットの方が目的に適っている。そこで、安定性に優れた顔料系インクの機種を検討していたところ、ちょうど『PRIMOJET』が私どものニーズと合致した」(松林部長)。 「多くの台数を運用するということもあり、とくに安定性に関しては導入前にかなり念入りにテストしたが、ほぼ期待どおりで、染料系インクジェットとの比較でも、明らかによい結果が得られた。また、インクのメタメリズム(光源依存性)が、印刷インキと若干異なるという課題があったが、FFGSとプリンターメーカーにご協力いただきながら検証を行い、インクの改良によって解消することができた」(杉下課長)。 「再現性の高さを生かして、最近はグラビア印刷分野だけでなく、商業印刷部門でも、画像の分解・補正の際の色確認や、レイアウト全体の念校など、主に内校用途を中心に活用を始めており、地域によっては、外校で使用しているところもある。『本紙で見たい』という要望も依然としてあるが、インクジェットに対するお客さまの信頼度は以前よりだいぶ高くなってきているので、現在 DDCPを使用している仕事に関しても、できる限り、より安定性が高く低コストの『PRIMOJET』に切り替えていきたい」(松林部長)。 また、サポート面についても、高い評価を与えており「FFGSは、テスト運用時の検証から導入後のアフターフォローまで、プリンターメーカーとも連携を取りながら、きめ細かく対応してくれ、その点でも非常に満足している。プリンター、RIP、用紙なども含めて、システム全体をトータルにフォローしてもらえるので、安心感がある」(杉下課長)としている。 今後の「PRIMOJET」活用戦略と、インクジェットプルーフへの期待について「これからの色校正ツールとして、インクジェットプルーフは、イニシャルコスト、ランニングコスト、安定性などさまざまな点で、従来の DDCPに対し圧倒的な優位性があり、将来的な発展性も大きいと思っている。現在、東京・地方を問わず全社的に、校正刷り・DDCPから『PRIMOJET』への切り替えを進めており、出版のみならず商印部門でも活用範囲を拡大している。今後、インクジェットプルーフが校正刷りの代替としてより幅広く活用できるよう、メーカーのさらなる技術革新とサービス向上に期待している」(松林部長)と語っている。
板橋工場で稼働しているPRIMOJET1
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