大日本印刷 低い反射率と優れた耐擦傷性を両立した反射防止(LR:Low Reflection)フィルムを開発
2019年05月16日
大日本印刷(DNP、:北島義斉社長)は、低い反射率と優れた耐擦傷性を両立した反射防止(LR:Low Reflection)フィルムを開発した。


DNPの従来品(右)と比較して、新製品(左)は、文字が映り込んでいないことがわかる。
また、新製品(左)では、矢印部に傷の発生がないことがわかる。

反射防止フィルムは、テレビやデジタルサイネージ、カーナビゲーションやパソコン等のディスプレーの最表面に用いて、照明や外光の映り込みや眩しさを抑えて、画面を見やすくさせる光学フィルム。近年、人が指で直接ディスプレーに触れて操作するタッチパネルとしての利用が増えており、また、画面の拭き取りなどによって擦り切れて傷が付くこともあり、その改善策が求められていた。しかし、その耐擦傷性は、光が映り込まないようにフィルムの反射率を低くすることによって悪化してしまうという課題があった。

今回DNPは、フィルムにコーティングする材料を新たに開発するとともに、生産プロセスを見直すことによって、DNP製の従来の反射防止フィルムと比べて、より低い反射率と優れた耐擦傷性を両立させた反射防止フィルムを開発した。

【同製品の特長】
同製品は、従来の反射防止フィルムでは利用が難しかったタッチ機能付ディスプレーをはじめとする、さまざまな用途に広く展開できる。
■低反射率と高耐擦傷性を両立
〇開発品の反射率は0.3%で、耐擦傷性はスチールウール試験*で1,500gを達成している。
  *スチールウールを用いて、それぞれの荷重にて10往復擦り、傷の有無を判定する試験。
〇従来品では、反射率が1.0%で耐擦傷性は700gであったことから、「耐擦傷性/反射率」において約7倍もの大きな改善を達成した。(1,500g/0.3%:700g/1.0%)

■その他の特長
〇防汚性と埃付着防止性が高く、指紋などの汚れが付きにくく、拭き取りやすいため、画面をクリーンな状態に保ち続けやすくなる。
〇フィルムから光が自然な色で反射するため、違和感のある色として気になることが少なくなる。また、視野角も広く、横からの視認性にも優れている。
〇アルカリ性の液体などへの耐性も高い製品。

【今後の展開】
DNPは、今回開発した反射防止フィルムを2020年に発売する予定です。ディスプレーメーカーや車載システムメーカーなどに提供し、2022年度に年間で20億円の売上を目指し。
なお、5月14日~16日にアメリカのサンノゼで行われるディスプレーの学会「SID2019」のDNPブースで同フィルムなどを紹介している。