凸版印刷 金融向けAI校閲・校正支援システムを開発
2019年10月18日
 凸版印刷(東京都千代田区、麿 秀晴社長)は、AI技術を活用することで、印刷物・デジタル媒体に関する業界・企業特有の表記や専門用語を学習し、企業ごとの基準に合わせて文章の校閲・校正を行う「AI校閲・校正支援システム」を開発した。
 2019年10月より、全国の銀行やカード、生損保会社など金融業界向けに、サービスとして提供・販売を開始する。




 同システムは、これまで凸版印刷がパンフレット・メルマガなどの多種多様な印刷物やデジタル媒体の制作を通じて培ってきた校閲・校正ノウハウを元に開発し、実証実験の成果を踏まえて改良を加え、商品化に至ったもの。
 AIを活用した自動チェック機能により、「正しい日本語」のチェックだけでなく、専門用語の間違いや制作レギュレーションの違反までを検出することで、校閲・校正に関する負荷削減とヒューマンエラー防止に貢献する。また、確認者によるチェックだけでなく、制作者が制作段階から確認者目線でチェックができる仕組みにより、初校段階からの品質向上が可能。これにより修正指示や、制作者と確認者間のやり取り回数を削減でき、制作業務フロー全体の効率化を実現する。

 なお、同システムは、2019年10月24日(木)から25日(金)まで開催される「FIT2019 金融国際情報技術展」(会場:東京国際フォーラム)の凸版印刷ブース(小間番号:EB08)にて展示する。


 近年、消費者とのコミュニケーション方法や流通チャネルの多様化により、企業の情報発信量は増え続けている。その中で、情報発信のための印刷物・デジタル媒体などの制作物も増加傾向にある。
 特に金融機関の制作物は難解な専門用語も多く、人による制作スキルのばらつきや制作レギュレーションを複数の作業者に徹底することの難しさにより、確認者が2重3重のチェックを実施するなど、校閲・校正の負担が高まっていた。またその一方で、間違った情報発信によるブランドイメージの毀損やSNSでの炎上などのリスクも高まっており、業務効率化とリスク回避両面での対策が求められていた。
 これらの課題に対し凸版印刷は、これまでの事業の中で長年培ってきた言語処理技術とAI技術を活用した文章校閲・校正技術開発への取り組みを強化・継続し、同システムの開発に至った。

■ 同システムの特長
・AIを活用した誤表記検出
 AIが業界・導入企業特有の表記や専門用語を学習することで、各企業が求めている基準に合わせて誤表記を検出する。また「てにをは」の誤用や漢字誤変換、誤字脱字なども、文脈と合わせて判断・検出ができる。

・制作レギュレーションを管理
 媒体制作のルールや基準をシステムが管理し、異なる制作者・管理者による品質のばらつきを防止します。媒体ごとに異なるレギュレーションを複数管理することも可能。

・制作業務に最適なインターフェース
 確認者による完成文書に対するチェックだけでなく、制作段階からの文章チェックにも合わせたインターフェースをそれぞれ提供することで、制作時のチェックからオンラインでの赤字入れ、修正指示出しまでの制作フロー全体のデジタル化・効率化を支援する。

■ 価格
・初期費用:500万円~
・運用費用:月額50万円~

■ 今後の目標
 凸版印刷は、本サービスを金融機関に向けて拡販し、2020年度までに20社の導入、2022年度までに関連受注を含めて累計100億円の売上を目指す。
 また今後さらに、金融機関以外の業界に向けての機能開発とAIによる学習を進め、さまざまな業種・業界へ展開していく。