凸版印刷 浴室でも使える紙パックの本格生産を開始
2021年02月22日
 凸版印刷株式会社(東京都千代田区、麿 秀晴社長)は、「価値あるパッケージ」で、よりよい社会と心豊かで快適な生活に貢献する「TOPPAN S-VALUE™ Packaging」を掲げ、「ちきゅう」に価値ある「サステナブル バリュー パッケージ™」を提供している。


 「サステナブル バリュー パッケージ™」が提供するラインアップの1つとして、2019年2月に、プラスチックボトルからの代替が可能な新しい紙パック「キューブパック™」を開発している。このたび「キューブパック™」の生産設備を導入し、2021年4月より本格生産を開始することとなった。また、太陽油脂株式会社のボディソープ製品、株式会社コーセーの日やけ止めクリーム製品にて、「キューブパック™」の本格採用が決定した。


 同製品は、浴室や洗面所など水回りでの使用時に、水と常時接着する底部付近に紙端部を設けない独自構造により、プラスチックボトルとほぼ同等の耐水性を実現したもの。また、従来の紙パックではその構造上不可能だった、口栓を中央につけられる形状も実現しており、ポンプを付け替える「付け替え容器」しての使用が可能。
 企業は本製品を採用することにより、プラスチックボトルと比較して、石化由来材料を約55%削減できます。また、既存のプラスチックボトルの充填機の流用で、充填が可能。
 なお、本製品は2021年2月24日(水)から26日(金)に開催される「TOKYO PACK 2021-東京国際包装展-」(会場:東京ビッグサイト)の凸版印刷ブース(南1ホール・小間番号S1-12)に出展する。


「キューブパック™」のサンプル © Toppan Printing Co., Ltd.


株式会社コーセー 日やけ止めクリーム 「サンカット マイルド クリーム」

■ 開発の背景
 近年、世界的に社会課題となっている廃棄プラスチックによる海洋汚染問題を受け、環境負荷を低減するパッケージにも注目が集まっている。凸版印刷はこれらの課題に対し、再生プラスチックを用いた包装材、単一素材でリサイクル可能な包装材、紙やバイオマスプラスチックなど植物由来材料を用いた包装材の開発を推進している。
 このたび、紙容器では難しいとされていた水回りでの常時使用が可能な耐水性の高い紙パック「キューブパック™」を開発。特殊形状により口栓を中央につけられる構造を実現したことにより、ポンプの付け替えでの利用も可能。

■ 「キューブパック™」の特長
・水回りでの使用が可能
独自の容器構造により、容器の底部に紙の端面が露出しない構造を実現。これにより、紙パックとして業界で初めて、浴室やキッチン、洗面所など、濡れた場所にも常時設置が可能。

・プラスチックボトルと比較して、石化由来材料を約55%削減
同製品を採用することで、従来のプラスチックボトルと比較して石化由来材料を約55%削減できる。
また、基材となる紙素材には森林認証紙の使用も可能。




・既存の充填機の流用が可能
キューブパックへの内容物の充填には、既存のプラスチック容器の充填機を使用することが可能。

・ポンプの使用が可能で、「付け替え容器」として、人にやさしい容器を実現
独自の容器構造により、口栓を中央につけられる特殊形状を実現。これまで紙パックでは難しかった、ポンプの使用が可能です。これにより、使い終えたらポンプだけを新しい容器に付け替える「付け替え」容器としての使用が可能。



・内容物の品質保持にも対応
紙パック内部に凸版印刷が独自開発した透明バリアフィルム「GL FILM(※1)」をラミネートすることにより高い品質保持性を有しています。

・平らな状態での納品が可能なため輸送・保管コストを削減
本製品は平らな状態から、ボックス型に組み立てる「組み立て式」を採用。最初は凸版印刷にて製函し、お客様に納入する形でスタートするが、将来的には、お客の生産ラインに製函機を導入し、製函して頂くことにより、「キューブパック™」を平坦な状態で輸送・保管することが可能となる。これにより、占有容積を従来の同容量のプラスチックボトルと比較して大幅に削減できるため、積載効率の向上や保管スペースの大幅な削減が可能。


将来的な「キューブパック™」の生産~製函~充填の流れ

■ 採用いただいた企業からのコメント
・太陽油脂株式会社 石けん・化粧品営業企画グループ グループリーダー 内山 洋 氏
 太陽油脂は、「心豊かで健康的な暮らしの実現と、社会・自然の持続可能な発展に貢献する」ことを自らの使命とし、事業活動において、環境への取り組みを積極的に行っております。この取組の中で、プラスチックの使用量削減の観点から、「キューブパック™」に着目し、製品で採用することとなりました。今後「キューブパック™」の採用製品の拡大を通じて、環境への取組を更に加速して参りたいと考えております。

・株式会社コーセー 執行役員 商品デザイン部長 長谷川 匠 氏
 コーセーは、2020年4月に「コーセー サステナビリティ プラン」を発表し、持続可能な社会・地球環境への貢献を目指した取組を推進しております。この取組の中で、凸版印刷の「キューブパック™」と出会い、今回日やけ止めクリーム製品で採用させて頂きました。「キューブパック™」を始め、凸版印刷のこれからの環境対応パッケージの開発に大いに期待をしており、今後も両社のコラボレーションを推進して参りたいと考えております。

■ 今後の目標
 凸版印刷は、本製品を化粧品・トイレタリー業界など、プラスチックボトルを使用する企業に向け拡販、2022年度に約10億円の売上を目指す。